新旧ソニック非対称比較乗車記
     
 今回は怨念のように某氏よりせかされておりました「ソニック」(885系、883系)です。この車両は初の九州

初の振り子型交流電車特急として平成7年4月に883系が登場しました。登場時には螳螂(カマキリ)とか仮面ラ

○ダーとか色々といわれていたような気がしますが・・・。当初は「ソニックにちりん」という愛称でしたが、いつの

まにか「にちりん」の名前を裏切っていました。車両はかつては883系、787系、783系、485系と色々使われてい

ましたが現在は885系と883系、たまに485系(臨時運用として)が使われています。最高速度は時速130kmです0

が京阪神地区の223系はが快速でも130km運転していることを考えると少し見劣りがしますが、線形がぜんぜん

違いますから比較するのはかわいそうでしょう。それでも883系が運用を開始する前に日豊線の大分までは基盤

整備とカーブ径の標示などが行われております。(減速しないで突っ込めるコーナーを示すためらしい)この車両

のおかげで、大分博多間は乗換なしで2時間をきるようになりました。鹿児島本線側の787系がサービス、雰囲気

重視、日豊線側が居住性と速度を重視しているのはなかなか面白い対称性だと思います。

出発なんだにょ

 さて恒例のきっぷ紹介ですが・・・。

kippu.jpg
なんか、回を追うごとに退化していってるような気がするのは・・・。とうとう今回はマルス発券は一枚もなしです。 なぜ、出水→鳥栖にしてるかというと、博多までにすると微妙に200kmを越えて特急料金とグリーン料金が跳ね上がってしまうから・・・。 という理由だけじゃなくて、ドリームつばめを使うと博多着が早くなってしまうため時間調整のために鳥栖で乗り換えます。 いつものことなんですが、どうも私は特急のシートは苦手なんですよね。寝るには普通列車のクロスシートの方が 合ってるんですが、救済臨じゃあるまいしクロスシートの夜行快速なんて、早々お目にかかれるもんじゃありません からねぇ(そもそも九州内に夜行快速自体ないし・・・ML九州を除く) 注;救済臨・・・品川・東京-大垣間を夜通しで走る快速列車、青春18きっぷの発売時期に「MLながら」につみきれない乗客のために運行。   「MLながら」がリクライニングシートであるのに対し、救済臨は近郊型車両(113系、167系、169系)セミクロスシートである。   しかし、下りは「MLながら」よりも大垣到着が1時間早いなど捨てきれないメリットもある。   なお、夏、冬コミケ開催時は「MLながら」指定券が30秒で売り切れるそうで、この列車は阿鼻叫喚の地獄絵となるらしい・・・ ということで、乗り換えたとたん熟睡・・・。いまだに列車通学時代の癖が残ってるんでしょうか。気がついたら博多を 乗り過ごしそうになっていました。 885-fs.jpg885-ss.jpg ソニック1号大分行きです。さすが登場して半年の車両ですのできれいです。こうしてみるとなんか戦隊モノのマスクみたいですよね。 さて、早速乗車します。この車両も、883系と同じくグリーン車のみ車両中央にドアがあります。485系の半室グリーン は1号車(半室)指定の通路を通り抜けていかなきゃならなかったんですよね(結構評判悪かった)。 客室に入ると・・・うゎっ、同業者いるよ・・・。なんか写真取ってるポイント同じだし・・・。 まあ、気にせず席に座る。・・・これいいよ。良過ぎるよ。シートは柔らかいながらもしっかり体をホールドし、決して 沈みすぎない。個人的にはドリームで使ってもらいたいくらいです。注文を付けるとすれば、もう少し肘掛が長ければ いいかな?というくらいです。(フットレストもあれば完璧だけど) 885-cs.jpg885-g.jpg 左はデッキに設置されたギャラリー、右がグリーン席のシート(本皮張り)です。 2002.1.20追加 885-has.jpg
ついでに自由席のシートです。自由席も皮張りというなんとも贅沢な車両。なんかグリーン席に乗るのがもったいないような気がします。 ちなみにいわゆる「かぶりつき」を確保するため30分待ちました。 乗った感触として、振り子車両の挙動はかなりバイクに乗るときの挙動に似ています。ほぼリーンウイズだと思い ますが自分で体重移動しているわけじゃないので少し遅れ気味に感じるかもしれません。(バイクに乗らない方す いません)。自転車にたとえれば、何も考えずにのったりと乗ったときにゆるいカーブを曲がるときの傾きという感じ だと思います。(うまく説明がつかないです。すいません) 小倉を過ぎると車内は一人になりました。せっかくですから先頭に張り付きます。実際座っているよりも張り付いて いた時間のほうが長かったかもしれません。 885-883s.jpg
883系とのすれ違い。デジカメだとシャッター切るタイミングが難しいですね。 停車中にあることに気がつきました。停車すると前面ガラスが写真のようになるのです。 885-sk.jpg
はっきり言って、前がちらちらしてうっとおしいんです。でも何か理由があるんだろうと思い、検札に来た車窓さんを つかまえ聞いてみました。すると 「ああ、これブレーキを非常にするとこう(スモークがかかる)なるんですよ」 「飛び込み(人身事故)とかあったとき、見せたくないじゃないですか」 ・・・はじめから飛び込み前提につくってるんですか・・・。確かに非常ブレーキに連動させれば見せなくて済みます からね。(手動だとおそらくそんなひまは無い) 885-dk.jpg885-ds.jpg 左;座席備え付けのワゴンサービスのメニュー表。乗車時は営業していませんでした。 右;885系の運転席。状況がディスプレイに集中的に表示される。 yasakas.jpgkunisaki.jpg 左;杵築駅にある乗換案内。・・・作り直したのに(昔はもっと錆びていた)国東線?・・・。意地なのかなぁ。 右;撮影ポイントとして有名な八坂川鉄橋です。よく写真で出てるのはこの先にある踏切から線路沿いに戻ったところです。マイナーでしょ。 注;国東線・・・かつて大分交通が杵築ー国東間を結んでいた鉄道。正式には大分交通国東線。地元では軽便と呼ばれていたが、実際は   標準軌(狭軌)である。杵築駅は市内からかなり離れてる(この理由はまたいつか・・・)ため、中心地にあった国東線の駅を「杵築市駅」   と呼び、こちらを「本駅」と呼ぶこともあった。なお、国東線で使用されていら車両は紀州鉄道でいまだに現役快走中である。 このソニック1号は比較的多くの駅に停車します。日豊線ではソニックを速達特急、それをにちりんが補完していると いう形を取っていましたが、にちりんの本数が減ったため、一部のソニックは比較的細かく停車しています。 2時間ほどの快適な乗車の後大分に到着しました。 途中省略 比較対照883系 今度、大分からは883系に乗車します。タイトルの非対称というのは、こっちは普通車だから・・・。ツッコミ禁止 基本的にはこちらも振り子列車ですから、挙動も似ています。ただ車両中央部に乗車していると、先頭車両の ときに比べて挙動が滑らか・・・というかあんまり分らなくなりますね。傾いているのはなんとなく分るんですけど。 883-fs.jpg
883系はフロントの色と形で車両数がわかります。この色は7両編成になります。他にも黒、黄、青(新タイプ)があります。 883-st.jpg
いつみても意味不明に派手なシートです。キャッチフレーズがワンダーランドエクスプレスだったと思いますが・・・。 でもこのシート結構体にフィットするんです。硬めなのですが、それがかえって疲れにくいのです。ただフィットしすぎて 寝にくいです。・・・って寝るな!・・・でも寝てしまいました。あ、それでも弁当は食う。 kasi.jpg
883-st2.jpg883-cs.jpg 厳しく言ってしまうと、なんか中途半端なデッキ部分。携帯電話使いにくるくらいしか・・・。 でもそれは885系と比較してしまうからでしょうか。これだけをみれば余裕のあるつくりといえなくも無いかもしれません。 通常はデッキは乗降にしか使われない部分ですから、こういう場所も一体として設計するのもいいのかなぁ。 なんか883系がすんごく手抜きになってしまったような。まあ、気のせいでしょう。・・・ええぃ気のせいだわぁ! この車両が導入されたことにより、大分、博多間は2時間を切るようになりました。同区間の高速バスは3時間 かかりますが博多の中心部天神に直接乗り入れています。しかし、JRは正規運賃は高いものの、割引運賃を 設定していますから、ほとんど値段差がなくなってきています。ただ、JRの割引は確かに土日は高速バスとため を張っていますが、平日に関してはJR7400円、バス5500円とかなりの差があります(JRは土日は1000円引き、 NGCは5400円)全体でみれば今のところ平日は高速バス、休日は定刻性(高速バスはかなり怪しくなる)と所要 時間に利があるJRが有利といったところでしょうか?まあそれも個人の価値判断ですが・・・。高速バスも15分 おきに運行など努力をしていますが、高速バスの優位性が崩れてきているのは確かなようです。 2002.1.20修正 JRが投入してきた2枚きっぷ、4枚きっぷでかなりバスが苦戦を強いられるようになってきました。2枚きっぷの 場合でも往復6000円ですので高速バス+500円です。うーんバスが苦しいなぁ。 でもちょっとJRが卑怯だと思うのは、いわゆる競合路線のみ破格な値段設定をしているので、その他の地域 にはほとんどメリットがない。そして実は今まで破格の値段で売られていた「グリーン往復割引きっぷ」が消え ており、グリーン料金券を別途購入してください(料金券は定価)という形に変わってしまいました。 2004.1.15追加 高速バスもJRに対抗し、4枚回数券「とよのくにきっぷ」を出してきました。価格は4枚8000円でかなり戦略的 な設定です。が、その煽りなのか、お茶コーヒーサービスの廃止、4列シート車の投入、時間の短縮ためか運 転の荒さ。どうもいただけませんね・・・。 mainに戻る
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