南阿蘇鉄道

  南阿蘇鉄道は、豊肥本線の立野駅と高森駅の間17.7kmをつなぐ第三セクター路線です。
この路線は昭和3年2月12日開通、同12月2日に高森線と改称され、昭和61年4月1日に
第三セクター南阿蘇鉄道として生まれ変わりました。おおよそ70年の歴史を持ちます。ここは、
阿蘇のカルデラの内側を横断し、白川沿いの渓谷を走り抜けながら阿蘇外輪山の切れ目を通
り立野に向かうという阿蘇大パノラマを満喫できる路線です。


各駅の紹介

  阿蘇鉄道では、高森と立野を除く中間駅はすべて無人駅となっていますが、ここの特徴はユ
ニークな駅舎であります。ここではそのユニークな駅舎を簡単に紹介します。

高森(たかもり)

  この駅はグレーの外観のヨーロッパの山小屋をモチーフとした、ギャラリー、特産物展示場、
喫茶店を併せ持つ駅です。この駅の前にはC12型蒸気機関車が展示されており、ここからは
高千穂行きのバスが出ています。高森、高千穂間は約70分です。                                          

                                                    

見晴台(みはらしだい)

  この駅は赤いウエスタン調の駅舎が特徴です。なおこの駅は老朽化のため平成10年6月か
ら改修工事を行うそうです。

              

阿蘇白川(あそしらかわ)

  この駅は、とんがり屋根に時計台というたいへんメルヘンチックな駅舎です。

              


中松(なかまつ)

  この駅は、屋根に立方体のオブジェをもち、近代建築風の雰囲気を醸し出す駅です。この駅は
この路線唯一の行き違い設備を持つ駅です。ここの行き違いの面白いところは、電子式閉塞器
と呼ばれる装置で、列車がこの駅に着くと運転手はリモコンでを操作し高森駅に自車がついたこ
とを知らせ信号を変えます。またこのポイントはスプリングポイントで自動的には切り替わらず列
車が押し進むことによって切り替えます。(Nゲージのスプリングポイントと同じ要領です)
喫茶店を併設。

       

南阿蘇水の生まれる里白水高原
(みなみあそみずのうまれるさとはくすいこうげん)

  この駅はいわずと知れた日本一長い駅名の駅です。なんと22文字もあります。なんか無理矢
理つけたような気もしますが・・・。ちなみに強引でない名前の日本一は岩原スキー場前(「いわ
っぱらすきーじょうまえ」とよみます)だと思われます、さらにちなみにですが、世界一の駅はアイ
ルランドのほう70文字位のがあるそうです。十二角形の木造の駅舎で表も裏も対称になってい
ます。

       

阿蘇下田(あそしもだ)

  この駅はお城の形をしています。そのままです。中には温泉があり神経痛、筋肉痛、関節痛な
どに効くそうです。営業時間は午前10時から午後9時までです。

              

加勢(かせ)

  この駅はホームと待合室があるだけの小さな駅です。この地名は「かせいする」の加勢に由来
し狩猟が盛んで早くから集団生活があったことをしめすそうです。

長陽(ちょうよう)

  この駅は昔ながらの古風な駅(というよりは崩壊寸前)です。この地名は外輪山の切れ目から日
が射し込むため日がなかなか落ちないということに由来します。

               

立野(たての)

  豊肥線立野駅と真向かいのホームにあります。このホームはもと高森線のものでホームの上に
小さな待合所があります。豊肥線との乗換駅です。

               


南阿蘇鉄道の車輌

  南阿蘇鉄道には現在5種類の車輌が在籍している模様です。
左の写真の車輌は現在南阿蘇鉄道の主力であるMT2000型です。この車輌は朝一番の立野
行きレールバス(右)と一日2本運行されるトロッコ列車を除いてすべてこの車輌で運行されてい
ます。新潟鉄工所製作です。

               

次の写真は観光用トロッコ列車として運行される、DB100型とトラ7000型です。

               

DB100型とトラ7000型(wmv形式 動画)
高森入線
白川鉄橋通過中



そして最後の写真右上は平成10年6月から登場する最新型車輌MT3010型です。これも新潟
鉄工所製作です。この車輌は車椅子用スペースや電光案内板を備えた最新型です。

               

このほかにも、MT2100型(旧国鉄キハ52型)もあるのですが、現在高森駅にとまったままに
なっています。


周辺の観光

  この路線は列車に乗っているだけでも、白川沿いの渓谷や阿蘇の外輪山などの大自然を十分
満喫できます。各列車では運転手さんが観光案内や解説などをしてくれますし、渓谷の鉄橋の上
では徐行してくれます。(観光用トロッコ列車でなくともやってくれます)ここではオプション的には
なりますが、「駅長おすすめの散歩道イラストマップ」  から抜粋し周辺の観光や名物をいくつか紹
介します。
白川水源
   阿蘇高岳の南麓にあり、南郷谷に源を発する白川の水源。地底の砂とともに毎分60トンもの清水
   を吹き上げ、環境庁の名水百選にも選ばれております。水源地には細川綱利公の造営した白川
   吉見神社があります。 
高森の田楽
   約700年前からこの地方で食べられてきた芋田楽をアレンジ。採れたて山の幸を秘伝の手作り味
   噌をつけて食べるのがミソ。添加物なし。
SLあそBOY
   熊本、阿蘇間を走るSLです。主に夏休みや週末に運転されており煙を噴きながらスイッチバック
   を昇っていく様は壮観です。中にはカウボーイ姿の車掌さんがいます。
   
  *個人的お勧め「たかなめし」
 阿蘇名物の高菜を使ったチャーハンみたいなもの。一度食べてみる価値あり。
 また周辺には数多くの温泉もあります。

            
            

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