肥薩線再び・・・SL人吉号の汽笛

よくよく考えなくても、最近このコーナーの地元率が低下しており、当初の「九州の鉄道メインのページ」という

売り文句にいささか差し支えが出てまいりました。今回も突然の思いつきによる取材ですが、すこし地元率を

上げてみました。以前 「九州横断線乗車記録」 でも取り上げた肥薩線ですが、このときは「えびの」におされ、

かなり脇役で端折られていましたので今回は主役を張らせてみました。

さてさて、今回の目的は「SL人吉号」です。肥薩線矢岳駅で保存されていた車両を整備し、豊肥線で「あそBOY」

として運用されていますが、年に3回里帰りをします。今年2回目の運行は5月10日、人吉の恒例行事焼酎

祭りに併せて行われました。下りは熊本8:49発、人吉10:51着、上りは人吉16:26発、熊本18:34着という非常に

観光誘導型なダイヤで運行されます。

きっぷ
この列車は知名度が低いんでしょうか?あっさりと指定がとれます。上り下り問わず当日朝でも問題なく取れる

ようです(追跡確認済み)。九州ではSLの座席指定料金が北海道と同様800円と少し高めに設定されており、

やまぐち号などが510円に設定されているのと比較すれば少し割高に見えますが、急行指定席程度と考えれ

ばそう高いものではないと思われます。

kpslhito.jpg
しかし最近トラブルが付き物なのか、今回も何度やっても切符がでてきません。
「NO]の横には「列車関連誤り」の文字・・・よく見れば列車名が「あそBOY」に、駅員さん気づいていませんでした・・・

今回の行程では、下り「人吉号」に乗るのは時間的に困難なため、上り熊本行きの方に乗車することにします。

今まで八代、人吉間を普通列車で乗ったことは無かったのですが、今回ゆっくりと乗ってみて他の景勝線と

呼ばれるところに劣らず、なかなかの路線です。



同路線は球磨川下りで有名な日本三大急流の一つ球磨川沿いを走ります。球泉洞、渡間では写真右下のような光景が見られます。

ちなみに逆から見るとこんな感じ






白石駅では対向の「くまがわ」と待ち合わせになりました。運転士も一服。

列車は九州最大級の鍾乳洞球泉洞、球磨川下り(急流コース)の出発点、渡を過ぎ終点人吉に滑り込みました。

現在でこそ「くま川鉄道」と接続するのみですが、かつての本線時代を彷彿とさせる規模です。

市内では「焼酎まつり」が行われておりました。上り「人吉号」まで時間がありますので、祭り会場を物色した後、

焼酎蔵、味噌醤油蔵の見学。焼酎の試飲をし土産になぜか携帯ストラップをもらう。(普段は土産も焼酎らしい)



市内も適度に見物したので、駅に戻ります。人吉号は機関庫で調整中の模様。
しまった転車台写せなかった!右は駅の高架自由通路から撮影。右側に見えるのはくま川鉄道の車両KT1000

車両は一旦写真右奥にある転車台に入り機関庫の後ろから逆進で本線(左側)に入ります。どこの線区でもSL

は人気ですぐに機関車前は撮影会になりました。子供は運転台に乗せてくれていたようです。

SLあそBOY運転時(wmv形式 動画)立野でのスイッチバックを撮影


列車は3両編成で、2号車に写真右のカフェテリア、1、3号車の前後に展望室がついています。基本はボックス

シートで中央にテーブルという形ですが、座席の割り振りによっては2人掛けになっているところもあります。


出発です。車掌はあそboyで有名なカウボーイスタイル。

カフェテリアは基本的に持ち帰りなのですが、ドリップの時間のかかるコーヒーなどは、座席番号を伝えておくと

後で座席まで届けてくれます。そんなに長くかかるわけではないのですが、座席数の少なさゆえのサービスなの

でしょう。ちなみにお値段は車内相場価格。ポットと違って淹れたてなのでなのでうまい・・・かも・・・。残念ながら

わたしのその違いはわかりませんでした・・・。

出発するとすぐに検札と乗車証明書を配りにきました。しかし配られる乗車証明書は「あそboy」のもの。年3回も

やるんだから人吉号のも作ればいいのに・・・と思う。


あそboyのだから乗車区間も熊本ー宮地・・・

基本的に熊本行き上りは全線下り勾配ですから機関車が唸りを上げて・・・ということはありません。人によって

は少し物足りないかもしれません。車内は幾分の空席もあり、人吉に折り返す短区間乗車も多かったため非常

にゆったりとしていました。また、やまぐち号のときは車内の空気が暗灰色になっていたのですが、車両の気密

性がいいのか、トンネルでも車内に余り煙が入ってきません。SLらしくない・・・といってしまえばそこまでかもし

れませんが・・・。


今回は八代までの乗車ですので、鹿児島本線の球磨川鉄橋をくぐるとまもなく降車駅です。


鹿児島本線の球磨川橋梁、肥薩線は川沿いをもう少し下り、山を避け海側から八代にアプローチします。

八代到着。人吉号はここから熊本までまだ30分の行程を残します。




mainに戻る

鉄道関係に戻る